本・読書記録

ひみつのひきだしあけた?

やさしくて、そしてゆかいなお話。

引き出しの中って、いろんなものがごっちゃごちゃに入っていたりしますよね。

 

あまんきみこ さんと、やまわきゆりこ さんの素敵なコンビでおくる

『ひみつのひきだし あけた?』を読みました。

 

flower_l『ひみつのひきだし あけた?』の おはなし

おしいれのすみっこから、桜色の毛糸玉が出てきた。

そこでチイばあちゃんは、すてきなベレー帽をあもうと思いかぎばりを探すことに。

それがなかなか見つからない。

猫のとらたに聞いてみると、とらたは言った。

「ふるづくえの、一番下の引き出しだ」

古い机のひきだしの、奥の奥。そこにかぎばりはあるようだ。

引き出しのとってをひっぱると、引き出しはするすると出てきた。

するする するする と、出てきた。

中はいろんなものでいっぱい。

「かいがら 化石 動かない時計。きれいな小石 ちよがみ ほうそうし。

あめの紙 チョコレートのあきかん」

引き出しはどんどん伸びる。

するする するする と伸びていく。

「あれ?」背中がかべにぶつかった。部屋いっぱいに引き出しがのびてしまった!

とらたは「さあ、もっとひっぱって!」と言うけれど、壁で行き止まり。

とらたは更に言った。「かべに穴をあければ、いいよ」

「なあるほど」と、チイばあちゃん。壁に穴をあけて、外に引き出しをひっぱっていく。

するする するする

いったいどこまで伸びていくのだろう?!

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leaf_c『ひみつのひきだし あけた?』 みどころ

この引き出し、どんどん伸びていきます。

するする するする と。

家の外に出て、庭をどんどんすすんで、裏木戸にぶつかったので

木戸をあけてさらに進んで。

よもぎのはらに出たときに、ようやく「見つかったよー」という、とらたの声が。

 

それで今度は元にもどそうとするのだけど、戻らない。

そうしたら、子どもたちがやってきて、ほしいものをもらっていった。

空いた分だけ引き出しは縮んで、さいごは無事に引き出しの中におさまりました。

 

ふふふ。

 

大人が読むと「なんでやねーん」みたいな展開ですよね。

まず、猫に「かべに穴をあければ いいよ」と言われたら、「えっ!無理でしょ!」って思う。

私なら。

でもこのおばあちゃんの答え 「なあるほど」

ええ~!!そうなの??「なるほど」なの??!!

しかもこの家が小さいからって「じつに かんたん」に穴があく。

そんでもって、のはらまで伸びてく。

更になんというタイミングか、遊んでいた子どもたちがワラワラと寄ってきて、

みんな好きなものを取っていってくれる。

 

何だかとんでもない展開だけど、とても楽しくてさいごは「あー面白かった!」って

素直に思えるお話。

 

引き出しから何が出てくるのだろう・・・?っていう、ワクワク

どこまで伸びるのだろう?っていう、心がおどる感じ。

閉まらない・・・?えーどうするの!っていう、ドキドキ感。

そして、最後には一人だったおばあちゃんに、たくさんの子どものお友達ができ、なんだかうれしくて心があたたかくなる感じ。

家にあけた穴も有効活用されるというオチつき。

 

あまんきみこさんの素晴らしい文章に、心がほんわかする やまわきゆりこさんの絵。

読んでいて、とても心があたたまる、なおかつスリリングなお話でした。

読んだ後にもう一度表紙を見ると・・・お花のリースの中にいろんなものがまざっていて

こんなん入ってたのかあ・・・って細かくながめたくなっちゃいました。

注意)絵本の表紙、見開きの写真は、出版社さんに許可をいただいて撮影、掲載しています。

転載等、一切お断りいたします。

 

 

ABOUT ME
元書店員 すず
1976年生まれ。 静岡県在住の主婦。男子2人の育児中です。 6年ほど書店で働いていました。 いろんな本を読んで、幸せな時間を増やしたいと思っています。