乗用車よりも、はたらく車。
読めば収集車がもっと好きになること、間違いなし。
☆MOE絵本屋さん大賞 パパママ賞ノミネート作品☆
『おはよう! しゅうしゅうしゃ』の おはなし
朝はやくに、青い車がやってきました。
ゴミをあつめる収集車です。
収集車ではたらく人が、道におかれたゴミを次々と収集車の中に入れていきます。
重いものは別の大きなトラックがやってきて、運んでいきます。
あれ?収集車がゴミをあつめずにそのまま行ってしまいました。
どこへいくのだろう?
こどもポイント
いつも乗り物だけではなくて街の様子も丁寧に描かれている、
竹下文子さんと鈴木まもるさんの乗り物絵本。
とっくんは乗り物だけではなく、街の様子もよく見ていて
「とりさん!」「おじさん!」と言っては指差しし、
「いるいる」というように「うんうん」と首をふっています。
今回は収集車が主役ですが、他のはたらく乗り物もいろいろ出てくるのが
この絵本の楽しいところ。
スクールバス、トラック、宅配便、パトカー。
いろんな乗り物を見つけて楽しんでいます。
道を歩く人も、おさんぽしてたり旅をしていたりベビーカーに乗っていたりと、
とっくんがいつも見る風景と似ていて親しみやすいようです。
今回もバスを片手に(収集車は持っていないので)、じーっと見ていました。
バスにトラックに収集車にクレーン車。
はたらく車の魅力ってなんなのでしょうね・・・
おとなポイント 楽しむツボ
鈴木まもるさんは鳥の巣が大好きな方で、
以前なにかの雑誌で見た時は、ご自宅のアトリエにたくさんの鳥の巣がかざってありました。
絵本の中でも鳥がよく描かれています。
今回は最初のページに出てくるカラスがとても印象的。
とっくんも「とりさん~!」とすぐに気がついて絵本の世界にす~っと入っていきました。
私は読み聞かせをする時に自分が飽きてきたなあと思ったら、
こどもとは別のところを注目したり、読む速度を替えたりして子どもの反応をみる実験をしたりしています。
そうすると、読む回数が増えても、毎回新しい発見があってウキウキします。
そうそう。この絵本には『がんばれ!パトカー』に出てくる旅人や犬、
『みんなで!どうろこうじ』と同じ道路を走るばめんなどがあります。
それから、鈴木まもるさんの絵本をかざってある本屋さんも出てきます。
このシリーズはつながっているみたいですね。
「あ、なんか見たことある!」という場面を見つけると、なんだか嬉しくなってしまうのでした。
そうそう、ひとつだけ気になることが。
収集車って、朝に来るんですね。
私が住んでいる静岡は朝に来ますが、ふるさとの福岡市は夜に来るんです。
だから、カラスよりも猫に気をつけないといけない。
どっちかというと「こんばんは!しゅうしゅうしゃ」なんです。
地域でちがうんですねえ。おもしろいな。