こんにちは
わが家の子どもたちは乗り物が大好きです。
特に電車は乗るのも好きだし、見ているのも好きです。
そんな子どもたちが大好きな絵本を、今日は紹介します。
この絵本の文章を書かれているのは、実際に電車の車掌さんとしてお仕事をされていた方です。
しかも30年近く車掌さんだったとのこと!
大ベテランですね!
リアル感たっぷりな文章と、どのページを見ても飽きない絵本になっています。
『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』のあらすじ
中央線の車掌、やまなか すすむさん。
朝一番の電車に乗務するため、前の日の夜、三鷹車掌区に行きました。
今日はここで寝るのです。
家で寝ていて、うっかり朝ねぼうして電車に乗りおくれたら大変ですからね!
やまなかさんは、午前3時30分に起きました。
顔をあらって、ひげをそって。制服に着がえます。
事務室へ行くと、出勤簿にハンコを押して車掌の持ちものを受けとります。
天気や注意することを確認し、時計の時刻を合わせたらホームへ向かいます。
午前4時22分。
一番電車がホームに入ってきました。
やまなかさんは、電車の番号や行き先表示にまちがいがないか確認します。
後部ライトもついているか、確認します。
発車40秒前になると、やまなかさんはホームに出て発車ベルのスイッチを押します。
お客さんが乗りおわったことを確認して、やまなかさんはドアのスイッチを押しさげました。
午前4時32分。
中央線 各駅停車 東京行き 出発です。
著者紹介
[su_box title=”たけむらせんじ” style=”soft” box_color=”#98d98e” title_color=”#243321″]1975年に旧国鉄入社。1978年に三鷹車掌区中央線の車掌となる。 以降約30年間、中央線の車掌として勤務を続けたのち、早期退職。 本作が絵本デビュー作。[/su_box]
[su_box title=”おおともやすお” style=”soft” box_color=”#98d98e” title_color=”#243321″]1946年埼玉県生まれ。 作品に『どうすればいいのかな?』などの「くまくんの絵本」シリーズ、 『あらいぐまとねずみたち』(以上、福音館書店)などの絵本があります。
[/su_box]
『いちばんでんしゃのしゃしょうさん』みどころ
この絵本のすばらしさは、何といっても実際に車掌を経験した方が書かれているということです。
東京に住んでいるお子さんなら一度は目にしたり乗ったりしてるであろう、中央線の車掌さんです。
本当に存在している駅ばかりなので、親近感を持ってワクワクしながら読むことができます。
神田駅をすぎて東京駅へ。
東京駅では、在来線だけでなく、新幹線も見ることができます。
この絵本は 対象年齢が4歳からという設定ではありますが、 次男はなんと2歳から楽しんでいます。
まあ、出てくる電車をあちこち見ていると終わりになるという感じなのですが、
長い文章の絵本にもかかわらず最後までじっと見つめて、目をキラキラさせながら聞いています。
ていねいに描かれた絵もとってもすてき。
絵を担当しているのは、おおともやすおさん。
次男は「くまたくん」シリーズも大好き。くまたくんが新幹線に乗る、こちらの絵本も楽しいです。
電車の細かい部品や、実際に車掌さんがする仕事なども詳しく書かれているので、
細かいリアリティを追求したい子供にとってはぴったりな絵本。
特に電車好きのお子さんは、リアルというのがとても大事な要素である気がします。
ドアの開け閉めはもちろん、車内アナウンスをしたり
指令室からの連絡を受けて忘れものを探したり。
やまなかさんは飯田橋駅をすぎたあたりで少し眠くなってしまって、
体操をしたりする姿も描かれています。
経験者ならではのエピソードですよね。
お客さんたちも、釣りにいく人、仕事にいく人、スマホを見てる人、いねむりして乗りすごしちゃう人、と、
本当にふだんの、普通の1日の始まりといった感じです。
いつもの風景が、子どもたちをこのお話の中にすーっと引きこんでいくのでしょう。
まるで、自分もこの電車に乗っているかのように想像をふくらませながら聞いているのです。
次男は、正直こまかい内容までは理解できていないような気もします。
それでも、毎日読んで読んでとせがまれるので、よほど電車が好きなんだなあと思いながら、
私も一緒に楽しんでいます。