食べることは生きること。幸せな出会いをうむ食べ物の絵本『くだもの』

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静岡は、みかんやイチゴ・お茶などおいしいものがたくさん。

次男も静岡のくだものが大好きです。

でも、当たり前の話ですが生まれた時からくだもの大好きなわけではありません。

少しずつ少しずつ、いろんなくだものに親しんできました。

今日の絵本は、子どもたちがくだものに親しめる絵本『くだもの』です。

 

平山 和子 福音館書店 1981-10-20
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『くだもの』って、どんなおはなし?

すいか

わあ・・・大きい。

はい、どうぞ。

もも

わあ・・・おいしそう。

はい、どうぞ。

 

すいか、もも、ぶどう、なし、りんご、バナナ・・・

甘くてジューシーなくだものは、子どもたちの大好きな味。

まるで図鑑のような、キラキラしたくだものたちの絵本です。

著者紹介

平山 和子(ひらやま かずこ)

1934年東京都生まれ。主な絵本に『やさい』『おにぎり』『いちご』などがあります。

『くだもの』みどころ

きちんと、丁寧に描かれたくだものたち。

写実的な絵は、まるで図鑑のようですね。図鑑絵本といった名前がぴったり。

ドーンと、すいか。

おおっ、なになに?と子どもたちが一気に注目します。

桃やりんごは左のページにまるごとの姿。

右のページに皮をむいたり切ったりした姿。

背景が白く、くだものたちがくっきりと浮かびあがって見えるのも

この絵本の特徴です。

また、切ったくだものをさしたフォークを見てみてください。

絵を見ている子どもたちに向けて、持ちやすいように描かれています。

細かい心配りがすばらしいです。

 

この絵本は、親子で一緒につまみ食いしながら(マネですよ!)読むと

とっても楽しいのです。

(うちでは、時に「そっちが食べすぎ」とかでケンカになるので、ほどほどにしていますが)

 

本の取次であるトーハンの『ミリオンぶっく』2015年版によると、

167万部を売り上げる、殿堂入りのたべもの絵本。

たべものの絵本は、まずこれからでしょうねえ。

 

やさしい記憶は生きる力になる。

この絵本には、「はい どうぞ」とくだものを差し出してくれる手が

描かれています。

顔は分からないんです。

いったい誰の手なんでしょう。

お母さん?お父さん?おじいちゃん?おばあちゃん?

それとも保育園の先生?

 

こうやって「はい どうぞ」と渡され、

ほっぺをピンク色にしながらほおばる顔を見ているのは、すごく幸せです。

そして、その幸せそうな顔を見て子どもたちも

 

ああ、自分が食べることで幸せを感じてくれる人もいるんだ。

自分ってここにいていいんだ。

 

と、おいしさはもちろんのこと

うれしくて優しいきもちになることでしょう。

 

私も、あなたも。

小さなころに食べたのは、そんな幸せな味だったのかな。

自分では覚えていないけどね。

 

自分の存在自体がまわりに大きな喜びをもたらすこと。

心の奥にふりつもった、目には見えないけど確実にあるしあわせ。

このやさしい記憶が、人生を乗り越える、生きる力になるんですね。

 

そしてそんな幸せは、親子で読む絵本タイムでも得ることができます。

ぜひ、親子でスイカやりんごや梨や桃の絵を楽しんで、

パクッとつまみ食いしながら読んでみてください。

注意)絵本の表紙、見開きの写真は、出版社さんに許可をいただいて撮影、掲載しています。

転載等、一切お断りいたします。

 

平山 和子 福音館書店 1981-10-20
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