いつも楽しいtupera tuperaさんの新作絵本。
今回は、図鑑です。
『わくせいキャベジ動物図鑑』の おはなし
地球からとおく831光年はなれた、銀河のかたすみ。
"キャベジ”という小さなわくせいがある。
そのわくせいには、ふしぎな動物がたくさん住んでいて
今わかっている動物のことを、この図鑑では見ることができる。
たとえば、トマトン。
地球でいうところの「トマト」と「ぶた(トン」が合体したような動物だ。
「ケチャップー」となく。
体長は1~1.5m。
たとえば、ニンジン。
緑黄色の人種で、二足歩行する。
とても頭がいい。村をつくって住み、わくせいキャベジの葉などで作った
道具を使い、生活している。
あいさつはすべて「カロチン!」
たとえば ナスクジラ。
わくせいキャベジ最大の動物。
いろいろな種類がいて、「ナガナスクジラ」「シロナスクジラ」「ベイナスクジラ」などがいる。
朝9時におきて、夜9時にねむる。
こんな動物たちが発見されている、わくせいキャベジ。
まだ未確認の動物もたくさんいるだろう。
あなたなら、どんな動物がいると思うだろうか。
『わくせいキャベジ動物図鑑』 みどころ・楽しむツボ
注意)絵本の表紙、見開きの写真は、出版社さんに許可をいただいて撮影、掲載しています。
転載等、一切お断りいたします。
体の表面はざらっとして、かわいている。ぽてっとまるい足がとくちょうで、
ごろごろところがるように走る。
ーわくせいキャベジ動物図鑑 11ページー
なんということでしょう。
ジャガーっていうから、走るのとくいでスマートなイメージがあったのに・・・
ごろごろと転がるようにしか走れないなんて、まるで私みたい。
私は走るのがおそくて(運動はほぼ苦手だけど、走るのは一番苦手)、
運動会の100m走の選手にもえらばれたことないし、持久走もいつも後ろのほうでした。
私は人間なので早く走れなくてもなんとかなるけど、ジャガーってこの走り方でえものをとることができるんだろうか。
ジャガーの体のくぼみにはセンサーがあって、えものの動きをすばやくとらえることができるらしいけど、
動きをとらえた後どうやってつかまえるのか・・・ごろごろ転がったって、すぐに逃げられるんじゃないの?
しかも最大1.9mもある巨大な体。
考えただけでおそろしい・・・。
tupera tuperaさんの絵本はいつもユーモアがあって、こちらも新しい発見というか
いろんなイメージをふくらませて読むことができます。
きっちりと作りこまれているようでいて、すきまがある。
そんな感じ。
そのあたりが、子どもにも大人にも楽しめる絵本になっている秘密なのかもしれないです。
この図鑑も、分からないことだらけ。
未知のわくせいキャベジ(という設定)だから、当たり前か。
ジャガーの生態もあいまいだし、
ほかの動物たちも、どうやって生活しているのかざっくりはわかるけど、
考えれば考えるほど分からなくなってきます。
それにしても、ふしぎな動物たちだなあ。
謎が謎をよぶ図鑑であります。