【2024.5.9更新】原田ひ香さん 全作品一覧(新作、感想を随時追加しています)

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原田ひ香さんの紹介

1970年神奈川県生まれ。

2006年「リトルプリンセス二号」で第34回NHK創作ラジオドラマ大賞受賞。

2007年「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞受賞。

他の著書に『一橋桐子〈76〉の犯罪日記』(徳間書店)、
「三人屋」シリーズ(実業之日本社)、
「ランチ酒」シリーズ(祥伝社)、
『三千円の使いかた』(中央公論新社)など多数。
(版元ドットコムより)

2024年6月18日発売予定『古本食堂 新装開店』

2024年『定食屋「雑」』

真面目でしっかり者の沙也加は、丁寧な暮らしで生活を彩り、
健康的な手料理で夫を支えていたある日、突然夫から離婚を切り出される。
理由を隠す夫の浮気を疑い、頻繁に夫が立ち寄る定食屋「雑」を偵察することに。
大雑把で濃い味付けの料理を出すその店には、
愛想のない接客で一人店を切り盛りする老女〝ぞうさん〟がいた。
(版元ドットコムより)

ひとこと感想

丁寧な生活、無添加の健康的な手料理。
SNSでもよく目にするけど、私には難しくてハードルが
高いなあと思う。
でも、それが好きとか良いとかいう人もいるし、
感じ方・考え方は人それぞれ。
分かってはいるけど、それぞれの正論とか正義とか、
あるよね。

おすすめ度 ★★★☆☆

2023年『喫茶おじさん』

松尾純一郎、バツイチ、57歳。大手ゼネコンを早期退職し、現在無職。
妻子はあるが、大学二年生の娘・亜里砂が暮らすアパートへ
妻の亜希子が移り住んで約半年、現在は別居中だ。
再就職のあてはないし、これといった趣味もない。
ふらりと入った喫茶店で、コーヒーとタマゴサンドを味わい、
せっかくだからもう一軒と歩きながら思いついた。
趣味は「喫茶店、それも純喫茶巡り」にしよう。
(版元ドットコムより)

ひとこと感想

「本当に何も分かってない」
いろんな人から、そう言われ続けた純一郎。
でも、そう言っている人たちだって、純一郎のことも自分自身のことも
よく分かっていない気がした。
人生はままならないことだらけ。
でも、「おいしいなあ」と思える時間があれば大丈夫。

出てくる喫茶店それぞれに特徴があって、
どの珈琲も軽食もおいしそう!
純一郎の「おいしいなあ」が心にしみる1冊でした。

おすすめ度 ★★★☆☆

2023年『図書館のお夜食』

東北の書店に勤めるもののうまく行かず、
書店の仕事を辞めようかと思っていた樋口乙葉は、
SNSで知った、東京の郊外にある「夜の図書館」で働くことになる。
そこは普通の図書館と異なり、開館時間が夕方7時~12時までで、
そして亡くなった作家の蔵書が集められた、
いわば本の博物館のような図書館だった。
乙葉は「夜の図書館」で予想外の事件に遭遇しながら、
「働くこと」について考えていく。
(版元ドットコムより)

ひとこと感想

それぞれの距離感で、人と、本と過ごし
作品にちなんだ夜食を食べる。

人には言えない悩みも、
生きていれば出てくるもの。
全て言わなくても、
それぞれの距離感で関わりながら
生きていければいいな。

おすすめ度 ★★★★☆

2022年『ここだけのお金の使いかた

給料は安いし、貯金も少ない。ムダなお金は、1円だって払えません!
 誰しも余裕のない時代だからこそ、何にいくら使うかで人生はきっと変わるはず。
ゲーム課金はいくらまで? 百万円の宝くじが当たったら夫に言う?
 どうすれば働かずに生きていける? 
7名の人気作家が「お金」にまつわる悲喜こもごもを描く、短篇小説アンソロジー。
(版元ドットコムより)

2022年『老人ホテル』

生活保護を受給する大家族で育った天使は、
キャバ嬢時代に知り合った投資家の綾小路光子と再会する。
訳あり老人たちが長逗留するビジネスホテルにひっそりと暮らす光子の指南で、
極貧人生から抜け出そうと、生きるノウハウを学ぶことになるが……。
秘密を抱えた二人の「投資版マイフェアレディ」!
(Amazon内容紹介より)

2022年『財布は踊る』

会社の同僚と平凡な結婚をし、ひとり息子にも恵まれ、
専業主婦として穏やかに暮らす葉月みづほ。
彼女はある夢を実現するために、生活費を切り詰め、
人知れず毎月二万円を貯金していた。
二年以上の努力が実り、夢を実現した喜びも束の間、
夫に二百万円以上の借金があることが発覚して――。
様々な事情で「今より少し、お金がほしい」人達の、
切実な想いと未来への希望を描く!

ひとこと感想

お金に関する連作短編集。

クレジットカードのリボ払い、情報商材、投資、不動産、奨学金…

お金に苦しんだ登場人物たちが、それぞれに少しずつ
希望の見える終わり方が良かったです。
(一人を除いて…)

お金との付き合い方、考えてみたいし、
中高生にも読んでほしい本でした。

おすすめ度 ★★★☆☆

2022年『古本食堂』

美希喜(みきき)は、国文科の学生。
本が好きだという想いだけは強いものの、進路に悩んでいた。
そんな時、神保町で小さな古書店を営んでいた大叔父の滋郎さんが、
独身のまま急逝した。大叔父の妹・珊瑚(さんご)さんが上京して、
そのお店を継ぐことに。
滋郎さんの元に通っていた美希喜は、
いつのまにか珊瑚さんのお手伝いをするようになり……。
2023年文庫化。

ひとこと感想

神保町って多分行ったことないんですよ。
いや、20年位前に1回行ったかも…もう忘れてしまいました…。

この本を読んでいると、神保町界隈の美味しいお店や
古本屋さんがたくさん出てきて行ってみたくなりました♪

おすすめ度 ★★★☆☆

2021年『サンドの女』

朝は三女・朝日の喫茶店、昼は次女・まひるの讃岐うどん屋、
夜は長女・夜月のスナック――志野原家の美人三姉妹が営む
「三人屋」は、朝日の就職を機に、朝の店を終了、
業態を転換することになった。

朝日が出勤前に焼いたパンを使い、
まひるが朝からランチ時まで売る自家製の玉子サンドイッチが、
見映えも良くおいしいと大評判に。

ひとこと感想

『サンドの女』は、『三人屋』の続編?
『三人屋』、未読なんです。2022年現在。
これ単体でも楽しめるとは思うのですが、
『三人屋』を読んでからの方が楽しめそうです。
帯に玉子サンドの事が書いてあるのですが、
あんまり玉子サンドは出てこなかったー・・・
でも、登場人物の悩みに深く共感できる作品でした。

おすすめ度 ★★★☆☆

2021年『母親からの小包はなぜこんなにダサいのか

昭和、平成、令和――時代は変わっても、実家から送られてくる小包の中身は変わらない!?業者から買った野菜を「実家から」と偽る女性、父が毎年受け取っていた小包の謎、そして、母から届いた最後の荷物――。実家から届く様々な《想い》を、是非、開封してください。

ひとこと感想

大学進学を機に上京してきた19歳の女の子の元へ届く、上京を大反対していた母親からの小包。

自分を守りたくて嘘をついてしまった女性の元へ届く小包。

とりあえず入れとこうというものもあれば、好きだからと受け取る側のことを思って入れるものもあり。

親の気持ちが過剰に伝わって苦しくなることもあるけれど、小包を通すと少しだけ分かる気もします。

おすすめ度 ★★★☆☆

2021年『ランチ酒 今日もまんぷく』

〈見守り屋〉の犬森祥子のもとには、様々な依頼が舞い込む。
話し相手になったり、頼まれれば片づけをしたり、
夜から朝までひたすら人を見守るのが仕事だ。
夜勤明けの楽しみは「ランチ酒」。
仕事の疲れを癒しながら、離れて暮らす一人娘に、これからの人生に思いを巡らす。

ひとこと感想

ランチ酒第3弾!
今回も食べたくなるお店ばっかりでした!
特に玉子天丼…。

前作で気になっていた主人公と角谷さんの関係には進展がありましたが…
私は角谷さん怪しくて信用ならんな…

なんにしても、まだ続くのかなー。次回作も楽しみです

おすすめ度 ★★★☆☆

2024年文庫化。

2020年『一橋桐子(76)の犯罪日記

老親の面倒を見てきた桐子は、
気づけばたったひとり、
76歳になっていた。

両親をおくり、
細々と暮らしているが、貯金はない。
同居していた親友のトモは病気で
先に逝ってしまった・・・。

絶望を抱えながら過ごしていたある日、
テレビで驚きの映像が目に入る。
収容された高齢受刑者が、
刑務所で介護されている姿を。

これだ! 光明を見出した桐子は、
「長く刑務所に入っていられる犯罪」
を模索し始める。

おすすめ度 ★★★☆☆

感想はこちら↓

2020年『口福のレシピ』

忙しい女たちを助けたいと、留希子は令和元年になるゴールデンウィークに向けた簡単で美味しい献立レシピの企画を立ち上げた。
しかし、あるレシピをめぐり、問題が起きる。
留希子にとってはすっかり身についた我が家の味だったが、そこには品川家の大切な歴史が刻まれていた。

2023年文庫化。

2019年『まずはこれ食べて』

池内胡雪は多忙なベンチャー企業で働く三十歳。不規則な生活で食事はおろそかになり、社内も散らかり放題で殺伐とした雰囲気だ。そんな状況を改善しようと、社長は会社に家政婦を雇うことに。やってきた家政婦の筧みのりは無愛想だったが、いつも心がほっとするご飯を作ってくれて――。

2023年文庫化。

2019年『ランチ酒 おかわり日和

〈見守り屋〉の祥子は今宵も寝ずの番で客を見守る。
夜勤明けの疲れを癒すのは、絶品ランチ酒。
明日はどんな味に出会えるだろう?

ひとこと感想

以前、インスタグラムでフォローさせていただいている方が「静岡のハンバーグのお店だ…」と仰っていたのですが、
読んでみたらまんまあのお店でした!
この本に出てくるお店、本当に実在してるんだと改めて思いました。(これまでは分からないお店ばっかりだったので・・・)

おすすめ度 ★★★☆☆

2019年『おっぱいマンション改修争議

終の住み処、ここでいい? 人生最大のお買い物は、人生最悪のドラマを生む!? 天才建築家が設計した、通称「おっぱいマンション」。立地もデザインも抜群、いわゆるヴィンテージマンションで、居住希望者もひっきりなし。だが、重大な問題が発覚!

2019年『DRY』

離婚した北沢藍が実家に戻ると、
母と祖母がうら寂しく暮らしていた。
隣の馬場美代子は、今も祖父をひとりで介護し、孝行娘とあがめられている。
実は、彼女の暮らす家には、おぞましい秘密が隠されていた。
貧困、介護、年金。堕ちていく女の果ての果て。

2022年文庫化。

2019年『彼女たちが眠る家』

九州の離島に、この家はある。ある共通の過去を抱える女たちが、世間から離れ、静かに共同生活を送る「グループホーム」。
互いの本名や出自も知らないまま、厳しい禁忌のもとに行動する彼女たちの家に、
ある奔放な親娘が入居したことで、その日常が大きく崩れていく。
女たちが迷いと衝突、葛藤の先に見る地平とは――。
話題作を次々ものする著者が放つ、感動長編。(『虫たちの家』改題)

2018年『三千円の使いかた

2021年文庫化。

突然の入院、離婚、介護費用。
心配ごとは数あれど、前を向いて生きていたい。
女の人生、どう貯めて、どう使う? 
70代、50代、30代、20代の御厨家の3代にわたる女性たちの節約ストーリー。

2017年『ランチ酒』

2020年文庫化。

犬森祥子の職業は「見守り屋」だ。
営業時間は夜から朝まで。
ワケありの客から依頼が入ると、
人やペットなど、とにかく頼まれたものを寝ずの番で見守る。
そんな祥子の唯一の贅沢は、
仕事を終えた後の晩酌ならぬ「ランチ酒」。

ひとこと感想

こんなに美味しそうなお話があるなんて!!

実在のお店ばかりなのかな?東京や大阪には数えるほどしか行ったことがないので分かりませんが、
行ってみたい!食べてみたい!と思うランチばかり。
主人公の葛藤や悩みを応援しつつ、とにかくランチ酒が魅力的でした。

おすすめ度 ★★★★☆

2017年『ラジオ・ガガガ』

喜びも哀しみも、いつもラジオが傍にいてくれた。
夢破れ、逃げる旅路の果てで聴いた【オードリーのオールナイトニッポン】。
ケアハウスで暮らすラジオ歴35年の老女は、今夜も【深夜の馬鹿力】に胸をときめかす――など、
実在する人気ラジオ番組に耳を傾ける人々の姿を描く連作5篇。

2016年『失踪.com 東京ロンダリング

大都市東京。病死、自殺、孤独死などで事故物件が後を断つことはない。その物件に住み、浄化する「ロンダリング」の仕事を妨害する動きが……。調査役の仙道が動き出すと、そこには驚きの真実が!?

2016年『十年交差点』

著:永一, 中田, 著:三兎, 白河, 著:琢磨, 岡崎, 著:ひ香, 原田, 著:恵, 畠中

その一瞬の選択が、あなたの10年後を変える。
「10年」。それだけをテーマに五人の人気作家が自由に物語をつむいだら、泣けて、震えて、心が躍る、こんなに贅沢な短編集ができました! 時間を跳び超える機械を手に入れた男の、数奇な運命を描く物語。戦慄の結末に背筋が凍るミステリー。そして、河童と猿の大合戦に超興奮の時代ファンタジー、などなど全五作。それぞれの個性がカラフルにきらめく、読みごたえ満点のアンソロジー。

2016年『虫たちの家』

2019年『彼女たちが眠る家』に改題、文庫化。

九州の孤島にあるグループホーム「虫たちの家」は、インターネットで傷つけられた女性たちが身を寄せ、社会から逃げるようにひっそりと共同生活をしている。新しくトラブルを抱えた母娘を受け容れ、ミツバチとアゲハと名付けられる。古参のテントウムシは、奔放なアゲハが村の青年たちに近づいていることを知り、彼女の企みが自分たちの居場所を失くしてしまうのではと追いつめられていく…。注目の作家が描く女たちの希望の物語!

2015年『復讐屋成海慶介の事件簿

2018年文庫化

男に騙され、会社も辞める羽目になってしまった元OLの神戸美菜代は、
凄腕の復讐屋がいるという噂を聞きつけ、その男、成海慶介の事務所を訪ねる。
が、お金がないこと、社会的信用がないことを理由にけんもほろろに追い返されてしまう。
諦めきれない美菜代は弟子入りを志願、押しかけ秘書として成海の事務所で働きだすが――。

2015年『ギリギリ』

2018年文庫化

脚本家の卵である健児は、同窓会で夫と死別したばかりの瞳と再会し、彼女のマンションに居候する形で再婚。前夫の不倫相手や母親など、大切なひとを失った彼らの絶妙なバランスのうえに成り立っていた関係の行方は?

2015年『三人屋』

2018年文庫化

朝は三女の喫茶店、昼は次女の讃岐うどん屋、夜は長女のスナック-時間帯によって出すものが変わるその店は、街の人に「三人屋」と呼ばれていた。三女にひと目ぼれするサラリーマン、出戻りの幼なじみに恋する鶏肉店の店主、女にもてると自負するスーパーの店長など、ひとくせある常連客たちが、今日も飽かずにやって来る…。さくさくのトースト、すだちの香るぶっかけうどん、炊きたての白飯!心も胃袋もつかむ、おいしい人情エンターテインメント!

2014年『ミチルさん、今日も上機嫌』

美魔女と呼ばれるミチルはバツイチの45歳。諦めきれない厄介な世代。人生初、恋人に裏切られ、仕事まで失った自己中女が、地味なバイト仕事を通じて様々な人達と接し、今後の人生の活路を見出していく。

2014年『人生オークション』

不倫の果てに刃傷沙汰を起こして謹慎中のりり子叔母さんと、就活に失敗してアルバイトをする私。
一族の厄介者の二人は、叔母さんのおんぼろアパートの部屋にあふれるブランドのバッグから靴や銀食器、
着物までをせっせとネットオークションにかけていく――。

2014年『彼女の家計簿』

その家に遺されていたのは、日々の暮らしが記された家計簿。
そこには「男と駆け落ちして心中した女」の秘密が隠されていた。
『母親ウエスタン』で注目の作家が放つ、世代を超えた女たちの物語。

2013年『アイビー・ハウス』

夕食会を開く週末、傷ついた小鳥を看病した嵐の夜、日々の何気ない会話。共同購入した蔦のからまる赤いレンガの一軒家は、ともに子どものいない若い二組の夫婦にとって幸せの象徴のはずだった。だが、名も知らぬ若い女の訪問がいつの間にか潜んでいた4人の微妙な変化を浮かび上がらせていく。<文庫オリジナル>

2012年『母親ウエスタン』

2015年文庫化

母のない子持ちやもめの家庭を転々と渡り歩く広美。短いときは数か月、長くとも数年、トラック運転手や遠洋漁業、家を長く空ける父子家庭の母親役をして、家庭が軌道にのると人知れず去っていく。それは、母性が有り余っているのか、母性がぶっ壊れているのか、子供にとっては女神でもあり、突然姿を消す残酷な悪魔でもある。すばる文学賞受賞作家が挑む、初の長編エンターテインメント。ひたすらに”母”をさすらう女の物語。

2011年『東京ロンダリング』

2013年文庫化

内田りさ子、32歳。わけあって離婚。戻るべき家を失い、事故物件に住むことを仕事にした彼女。失意の底、孤独で無気力な毎日を過ごしていた-。移り住む先々で人と出会い、衝突しながら、彼女は何を取り戻したのか。東京再生、人生再生の物語。

ひとこと感想

事故物件に住む仕事、ロンダリング。
始めは無気力に淡々と仕事をしていたりさ子が、
大家の真鍋夫人や定食屋・富士屋とのつながりで少しずつ変わっていったように思えた。
最後、私の好きな終わり方だったけど、
もう少し先まで見ていたかったかな!

まとめ

原田ひ香さんの作品は、まだ数冊しか読めていませんが、
どの作品にも、とても美味しそうなご飯が登場します!

文章も読みやすく、日常のちょっとした悩みに共感できるものが多いです。

これからも未読の作品を中心に読んでいこうと思います!

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