【なぜ?】本屋さんが落ち着くのには理由があるのか。元書店員が考えてみた

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街中に存在する不思議な異空間、本屋さん。
なぜ本屋さんに行くと心が落ち着くのか、ホッとするのか。
元書店員である私が理由を考えてみました。

目次

本屋さんが落ち着く理由

はやりのコミックや専門書までそろう大きな本屋さんもあれば、
おじいちゃんが一人で店番しているような、こじんまりとした近所の小さな本屋さんまで
規模は様々ですが、どこの本屋さんに行っても落ち着くのはなぜでしょうか。

静かに整然と並んだ本に、すっきりした気持ちになる

本屋さんって、本棚にきちんと本が収まっている感じがいいんですよね。
整然としていて、そして静かな空間。
まずはそういった静かな環境であるということが、
本屋さんに行くと落ち着く理由の一つではないかなと思います。

音楽も、静かなBGMを小さめのボリュームでかけているか、
全く音がないお店もあるので、自分の探したい本に集中しやすいです。
空気の流れが穏やかで、スーパーやドラッグストアのような
活気のある場所とはまた違った時間を過ごせます。
それがリラックスできる要因の一つではないかと思います

本がたくさんあることに喜びを感じる「ビブリオフィリア」という言葉があります。
これは本を読むというよりは本に囲まれているのが好きというタイプの人で、
私もそのタイプです。
本フェチ?笑
もちろん読書は好きなのですが、本屋さんに行くと一番いいのは
たくさんの本に囲まれているということです。
それだけでもうゆったりとした気分になることができます。

自分の欲しいものも、意外な発見も同時に味わえる

ジャンルにもよりますが、お客さんは皆ゆったりと過ごしているように感じます。
雑誌を読んでいる方は、待ち合わせの時間までの暇つぶしをされいる方もいらっしゃいますが、
小説や実用書を探していらっしゃる方は、自分の探しているものに集中しているなあと思います。
じっくり見て、自分の欲しかったものかどうか判断していらっしゃるのでしょう。
ゆったりとした雰囲気が溢れているので、自然と自分自身もゆったりとした気持ちになれます。

ネットや電子書籍では、自分の目的に合ったもののみを購入することが多いのですが、
本屋さんに行くと本当に様々なジャンルの本が置いてあります。
それは意識せずとも自分の目に入ってくるので、新しい発見につながることも。
特に表紙の綺麗な本は目を引かれますし、もともと興味のなかったジャンルの本でも、
少しパラパラっとページをめくってみると、
意外と面白そうで購入してしまうということもよくあります。
それは自分の知識や興味のあるものを広げ、世界を広げるということにもつながっていきます。
知らないことを新しく知る。
そのことに私はとてもワクワクします。

先週本屋さんに行った時に購入した本は、直木賞受賞作『地図と拳』。
ですが、棚の間を巡っているうちに文庫の棚では出口治明さん著『戦争と外交の世界史』、
人文書の棚では禅僧伊藤東凌さん著『もやだるさんのスッキリリセットスイッチ』という本を
見つけてこちらも一緒に購入しました。

本やインクの独特な香りがいい

また本の紙というかインクの匂いがあるような気もします。
なんとなくですが・・・スーパーのような食べ物のにおいとも、
洋服のような新しいにおいとも違う・・・
独特の香りが柔らかく感じられて、それも落ち着く原因の一つではないかなと思います。

店員はゆったりできる・・・?

お客さんはゆったり過ごしていることが多いのですが、
店員となると話は変わります。
(仕事なので当たり前ですが・・・笑)

午前中は新刊や補充の書籍が入ってくるので、それを店頭に並べたり、
掃除をしたり開店準備をしたりと、
あっという間に時間が過ぎていきます。
午後夜間はお客さんが多くなるので問い合わせも増えますし、
レジも混みますのでバタバタしています。

ちなみに本は意外と重いので、体力も使います。
また立ちっぱなしの仕事でもあるので、意外と重労働なんですよ。
腰痛は職業病。
それでも本屋という空間が好きなあなた。
ぜひ書店で働いてみてください!
いるだけで幸せになれます♪

最後に


相性のいい本屋さんというのがあります。
どんなジャンルの本をどれくらい置くかというのは、
本屋さんの担当店員さんの裁量によるところが大きいです。
なので、一つ気になる本が見つかると、隣にある本もまたその隣にある本も気になる・・・
これも読みたかった!というように、どんどんと読みたい本が見つかる本屋さんは、
趣味が似ていて相性が良いと思います。

特に大型書店ではなく個人で経営しているような小さな書店は、
お店の方の選書センスによります。
本屋さんそのものの数は年々減ってきていますが、
個人で経営されているお店は少しずつ増えている印象があります。
自分の好みに合った本がたくさん置いてある本屋さんを探して歩くのも、楽しいと思います。

すてきな読書ライフになりますように!


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